妊娠中なら枝豆を食べ過ぎないようにしよう

 日本人は枝豆が大好きです。ビールのおつまみの定番であり、子供にしても塩ゆでにしたものを気がついたら一皿ぺろりと平らげていた、という話は珍しくありません。
 また、枝豆は鉄分やカルシウムといった、人体に欠かせない栄養素を複数含んでいます。そのため、妊娠中の女性が健康によいからと好んで食べる傾向にあります。
 私の知人女性もその一人でした。彼女は普段から貧血気味なところがあるので、がんばって摂取しようと考えました。親族にそれを栽培しているところがあり、そこから美味しい枝豆が入手できるという環境も、それに拍車をかけました。
 しかし、そこに落とし穴があったのです。彼女から聞いた話を、順を追って説明していきます。

 彼女は旦那さんと一緒になる前から、子供の名前は何にしようかと考えるほどの子供好きでした。いわゆる大家族にあこがれていたのです。
 そんな彼女が妊娠すると、何としても立派な子供を産まねばならないと、はりきりました。しかし貧血気味なところがあるため、一抹の不安があったのです。
 そんなときに目についたのが、枝豆を食べると健康によいという話でした。
 彼女の親戚は農家で、それを毎年栽培していました。そこから譲ってもらおうと思い立ち、連絡を入れました。
 話を聞いたその親戚も、ならばとばかりに希望の品を大量に送ってくれました。
 望みの品を手に入れた彼女は、その日から毎日のように塩ゆでしたそれを食べ、元気な子供が生まれるようにと祈願したのです。
 しかし、何事も極端に走るとうまくいきません。これはあまり一般に知られていない話なのですが、食物繊維はあまりとりすぎると、便秘になるのです。彼女はその落とし穴に見事にはまりました。
 また、担当医に高血圧になりつつあるとの注意を受けました。どうやら枝豆をゆでるときに使う塩がいけなかったようです。貧血を克服したら高血圧になっていた、というのでは洒落になりません。
 彼女はどうにか無事に出産を終えましたが、何事もほどほどにした方がよいという教訓を得たと語っていました。
 私は微苦笑して応じるよりありませんでした。